Drupalのサポート期間について
まず、結論から言うと、Drupal9のリリースによってDrupal7や8のバージョンが使用不可になることはありません。
これは、Drupal7,8の技術サポートがDrupal9のリリース後も継続することを意味しています。
サポート期間が終了すると、事実上そのDrupalバージョンを使用することを推奨することはなくなります。
(*サポート期間が終了してもそのDrupalサイトが閲覧できなくなるということではありません。
サポート期間が終了しているDrupalバージョンを使用していることへのデメリットは、例えば、致命的なセキュリティー上のエラーが見つかってもそのエラーに対して修正が行われない。などがあります)
Drupalリリースの歴史とサポート期間(EOL)について
・Drupal 1.0.0 Release 2001-01-15
・Drupal 2.0.0 Release 2001-03-15
・Drupal 3.0.0 Release 2001-09-15
・Drupal 4.0.0 Release 2002-06-15
・Drupal 5.0.0 Release 2007-01-15
- Drupal ver 5 EOL 2011-01-06
・Drupal 6.0.0 Release 2008-02-13
- Drupal ver 6 EOL 2016-2-24
・Drupal 7.0.0 Release 2011-01-05
- Drupal ver 7 EOL 2022-11
・Drupal 8.0.0 Release 2015-11-19
-Drupal ver 8 EOL 2021-11-02
・Drupal 9.0.0 Release 2020-06-03
・Drupal 10.0.0 Release 2022-06
*EOLとはEnd of life の略:サポートが終了した期限を示す
参考サイト: https://www.drupal.org/docs/understanding-drupal/understanding-drupal-version-numbers/legacy-drupal-release-history
Drupal 5のサポート期間は約4年間で終了、Drupal6は8年間で終了、Drupal7は2022年までの10年間、Drupal8は6年間。
最近の事例をみると、Drupal8の対応期間よりもDrupal7のサポート期間が長いですよね。
これは、世界中のサイトでDrupal7が多く使用されていることと、新型コロナウィルスの影響もあり、今後Drupal7からDrupal9などへのアップグレードする難易度が高いことからサポート期間が延長されました。
参考サイト:https://www.drupal.org/psa-2019-02-25
Drupal8からのDrupal9(最新版Drupal)へのアップグレードは比較的簡単であるためサポート期間は延長されていません。
2022年の6月にリリース予定のDrupal10もDrupal9からDrupal10へのアップグレードについては、Drupal8からDrupal9へのアップグレードと同様の手続きとなる予定です。基本的にはDrupal9を最新バージョンに保っておくことで、Drupal10へのアップグレードはdeprecated code(旧APIに対応したコード)の除外のみを行うことでアップグレードが可能とのことなので比較的アップグレードするのは簡単そうです。
まとめ
今回は、サポート期間の意味合いや実際の過去のバージョンのDrupalのサポートについて解説しました。サポート期間は4年から10年と対応期間に差がありますが、オープンソースを利用する上では、バージョンアップは避けて通れません。ライセンス費用は必要ないですが、古いまま使い続けるとサポートがなくなるという点に注意して、システム自体のバージョンアップ計画を考慮していく必要があるということですね。
それでは、また次回お会いしましょう!
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